オランダ、アムステルダムのホステル【WOW Amsterdam】
Wiltzanghlaan 60
12人ドミ:平日€21.9、金曜夜~€37
部屋は他ベッド数少ないタイプもある。
※宿泊代金は当時の値段です、要確認
朝食付き、部屋にシャワー、トイレ、バスタオル付、Free Wifi、有料夕食提供。荷物預かりOK。
周辺情報が記載されたオリジナルFree Map提供。
行き方:Amsterdam Sloterdijk駅より、トラム12番乗車、Wiltzanglaan下車、徒歩5~10分。見つけやすい。
平日と週末(金曜夜~)では値段が変わってくる。他のホステルも同じく週末料金となる。3倍の料金になる宿もある。
WOWはほかのホステルより割増度が低かったので宿泊したのも理由の一つである。
外観、屋内も広い。前庭、中庭がある。館内にオブジェの展示室や工作教室、難民救済展示など教育的な施設も入っている。
周囲は住宅街、幼稚園などで静か。
近所に食堂やパブはない、近くの大型スーパー併設のモールに軽食の食堂、ファストフードがある。
殺風景な中庭。くつろげる。猫発見。
12人ドミ。清潔。ロッカー付(自分の鍵がかけられる)。ライトがあるが電球が無かった…
コンセントが壁側にあるので、充電しやすい。
スーパーで買った夕食。部屋数の多い大型ホステルだが、建物が広いので、余裕がある。
食堂のおっちゃんについて
朝、腹が減ったので早めに食堂に行くと、まだCLOSEの札がかかっていた。
外に出て、食堂のドア付近の灰皿でタバコを吸って待っていた。
英字ロゴ入りグレーのトレーナーにゆるい感じにジーンズを履いた男性が食堂から出てきて、隣でタバコを吸い始めた。
中肉中背、五分刈り、年齢は40代半ばくらいだろうか。
真面目で健全なイメージのある、ホステルの食堂では、みかけたことのないタイプである。
ガンつけられたら、目を背けるだろう。
元ヤン、DQN、族。
そのような安い肩書きで無いことは確かだった。
本物、いや、モノホンの元ワル…
数々の武勇伝をお持ちのようで…
全てを終え、ここにいきつきなすったのですかい?
その鋭い目が、オーラが、彼がただの食堂のおっちゃんでは無いことを物語っていた。
カウンターに、パン、チーズ、ハム、バター、ジャム、ヨーグルト、シリアル、ドリンク、皿、コップ、カトラリーが並ぶ。
皆、列に並ぶ。
決して列を乱してはならない。友達とだべって、進行を妨げてもいけない。
無言で、もくもくと食料を皿に取る。
子供たちの嬌声が聞こえたホステルの食堂とは、まったく雰囲気が異なっていた。
この空間には、緊張感があった。
カウンター中央に、おっちゃんが仁王立ちになっているからだ。
時々後ろを向いて厨房スタッフに指示を入れるが、彼は心の目で常に宿泊者たちを見張っていた。
「…あ?なんやそれは?」
皿を1人で2枚使おうとした若者が咎められた。
「すっ、すいません!!」
即座に詫びを入れ、丁寧に皿を戻す。
「いいかおめーら?皿は1人1枚だ。コップはホットドリンク用、プラスチックカップは冷たいドリンク用だ。これも一人1個ずつだ、覚えとけや」
「オーブンでパンを焼くんじゃねーぞ!」
パン、チーズ、ハムは数種類あった、物価の高いアムステルダムではありがたいことであった。
…チーズを1種類につき2枚とることは、許されているのだろうか?
目の前におっちゃんがいた。
今は、やめとけや。新米はまず、周辺の様子を探るのが得策だ。
さきほどの若者のような負け犬にはなりたくないだろう?
食料を無事調達し、席に着いた。
このチーズうめーさすがオランダやな~
おっ!隣の人が、皿を手に列に並んだ。
おかわりOKなのか?!
堂々とチーズを取りにいった。
再びおっちゃんの声が響き渡る。
「食器は所定の場所に片付けろ。カップはゴミ箱だ。皿は重ねておけ」
怒号ではない、穏やかな言い方だが、ドスが効いている。
数人が怒られ、そのたびに皆の視線が向けられた。
…愚か者どもが。
精神を集中させ機械的な動作を行い、秩序を守れば、想像以上に容易く食料は手に入るのだ。
そして最終日。
片付けるとき、少し緊張した。
おっちゃんの視線が注がれていたからだ。
皿は重ね、ナイフはバケツに…
我ながら、美しく片付けることができた。
おっちゃんと目が合った。
自分、こんで完璧っすよね?
おっ、やるじゃねーか、新米。
アイ・コンタクト。
アムステルダム最後の朝食で、自分が認めてもらえた気がした。
以上、少々面白くしてレポート。
食堂のおっちゃんはいいキャラでした。